富山家庭裁判所 事件番号不詳 決定
本籍 朝鮮慶尚北道○○郡○○面○○○
住居 富山県○○○郡○○町○○○一〇〇番地 F少年学院内
院生 朴林海(仮名) 昭和十一年四月二十一日生
主文
少年を、さきに当裁判所がなした昭和三十年七月六日付中等少年院
送致決定に引続き六ヶ月を限度として、中等少年院に継続収容する。
理由
少年は、昭和三十年七月六日当裁判所において、窃盗保護事件により中等少年院送致決定を受け、同月十二日F少年院に収容され、昭和三十一年四月二十日をもつて満二十年に、同年七月五日をもつて収容後一年に夫々達したものである。
そこで家庭裁判所調査官の調査の結果に当審判廷における法務教官G及び少年の各供述を綜合すると、右記のとおり少年は昭和三十年七月十二日F少年学院に収容され、二級の下に編入されてから成績良好のうちに昭和三十一年七月十二日一級の上進級し、現在に至つていること。入院当時少年は爆発性、自己不確実性、即行性、気分易変性等が相当顕著にみられたのであるが現在では相当落着いて来ている様子であること。東京に居る実姉が少年の将来を気遣い就職の方法を考慮していること等が認められる。しかし今直ちに退院せしむるには、(一)一級の上に進級以来尚日浅きこと。(二)少年の爆発性、自己不確実性、気分易変性等の性格面から今少し憂慮される点が認められること。(三)少年は出来れば富山で自動車運転者にでもなりたい希望を持つているが尚具体化していないし、東京の実姉からの誘いも長年会つていないことなどから、さして上京を希望していない等の点より、退院後の少年の方針が今尚不確定であること等を考慮すると今暫らく収容継続の上、退院後の社会生活に対する強い自信と自覚を培う必要があり、本件申請は六ヶ月を限度として許容するのが相当である。よつて少年院法第一一条、少年審判規則第五五条を適用し、主文のとおり決定する。
(裁判官 矢代利則)